目次
- はじめに
- 自社でのスキャニングと外部委託のメリット・デメリット
- 自社作業と外部委託の組み合わせ方法
- 実施前に知っておきたいポイント
4.1 自社電子化のコツ
4.2 外部委託で注意するポイント - PDF化による利便性と注意点
- まとめ
1. はじめに
「紙の書類をPDFにして電子管理を効率化したいけれど、自社で作業するか、それとも専門の会社に頼むべきか…」とお悩みの方が増えています。
この記事では、自社内でスキャニング作業を行いPDF化する方法と、外部委託してPDFデータに変換する方法、それぞれのメリット・デメリットについて解説します。
書類管理の最適な方法を見つけ、ビジネスの効率化に役立てていただければ幸いです。
2. 自社でのスキャニングと外部委託のメリット・デメリット
電子化には、自社でPDFファイルとして管理する方法と、専門業者に依頼してPDF化する方法があります。それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。
2.1 自社で電子化する場合のメリット
- コスト削減:
- 外部に依頼しないことで、委託費用を抑えることができます。
特に大量の書類をPDFにしたい場合には、自社対応が効果的です。 - ノウハウの蓄積:
- 自社でスキャニングやPDF変換を行うことで、電子化のノウハウが蓄積され、データ管理においても社内でのスキルアップが期待できます。
- 情報の保護:
- 機密文書や重要な情報を外部に出さず、自社内でPDF化することで、セキュリティ面で安心です。
- スケジュール調整がしやすい:
- 社内の業務スケジュールに合わせて柔軟に対応できるため、他の業務に合わせて電子化作業を調整することができます。
2.2 自社で電子化する場合のデメリット
- 初期費用がかかる:
- スキャナーやPDF作成ソフトウェアの購入、作業スタッフの準備など、初めに投資が必要です。
- 手間と時間がかかる:
- 特にPDF形式に変換したりファイル整理を行う手間が発生します。人員を確保しないと、日常業務に影響が出る可能性もあります。
- 作業スピードが遅くなる可能性:
- 専門知識が不足している場合、スキャニングやPDF作成が非効率で、作業が進みにくいかもしれません。
- 品質にばらつきが出やすい:
- スキャン品質が一定でないと、PDFの仕上がりにも差が生じやすいです。
2.3 外部委託する場合のメリット
- 設備や人材の準備が不要:
- スキャナーやPDF作成用のソフトウェアを用意する手間が省けるため、即時対応が可能です。
- 業務負担の軽減:
- スキャニングやPDF作成を専門業者に任せることで、社内のリソースを他の業務に集中させることができます。
- スピードが速い:
- 専門業者のノウハウを活かして、短期間で大量の書類をPDF化でき、効率が良いです。
- 仕上がりがきれい:
- プロによる作業のため、PDFデータの画質が高く、文字検索が可能なOCR(光学文字認識)なども活用できます。
2.4 外部委託する場合のデメリット
- 委託費用がかかる:
- 作業量に応じて費用がかかるため、予算を管理する必要があります。特にPDFの加工やOCRの追加にはコストがかかることがあります。
- ノウハウが蓄積されない:
- 外部に依頼することで、社内でのPDF化スキル向上が図れない点がデメリットです。
- スケジュール調整が難しい:
- 業者のスケジュールに合わせる必要があり、社内でのタイミング調整が難しくなることもあります。
- 情報漏洩リスク:
- 書類が社外に出るため、情報漏洩のリスクが増します。業者の選定は慎重に行う必要があります。
3. 自社作業と外部委託の組み合わせ方法
電子化を進める上で、自社作業と外部委託の併用は賢い選択肢です。
例えば、過去の紙の書類は外部業者に依頼して一括でPDF化し、最新の書類や日常的に発生する書類は社内でPDF化する方法があります。
また、大量の書類が発生したときのみ業者に頼むなど、状況に応じた併用がコストと労力のバランスを取るポイントです。
4. 実施前に知っておきたいポイント
4.1 自社電子化のコツ
自社でPDF化する場合、以下の手順と準備が重要です
- 準備作業:
- 紙の書類を分類し、貼ってある付箋をはがしたり、止めているホチキスを外すなどを行います。破損や汚れがある場合、PDF化の前に整えることで仕上がりが向上します。
- スキャン作業:
- スキャン時に解像度を適切に設定することで、PDFの品質を維持できます。
- 整理作業:
- PDF化したデータを整理し、ファイル名を明確に付けることで、後からの検索や分類がしやすくなります。
- 台帳チェック:
- スキャンしたすべてのファイルが揃っているかを確認し、不足がないかのチェックを行うことでデータ漏れを防ぎます。
- OCRの活用:
- PDFデータにOCRR処理を追加すると、テキスト検索が可能になり、利便性が高まります。初めは少量の書類で試すと手順確認がスムーズです。
4.2 外部委託で注意するポイント
外部委託をする際は、PDFデータの品質が確保されるよう、業者との詳細な打ち合わせが必要です。
- 1.ファイル名のルール設定:
- ファイル名やフォルダ構成を具体的に指示することで、後からの検索性が向上します。
- 2.スキャン品質のチェック:
- スキャン画像が読みにくいとPDFデータの利用価値が下がるため、仕上がりの確認も重要です。
- 3.機密保持契約:
- 書類には機密情報が含まれることが多いため、情報漏洩を防ぐためにNDA(秘密保持契約)を締結し、安心して任せられる体制を整えましょう。
5. PDF化による利便性と注意点
PDF化による利便性
PDF化には多くの利便性がありますが、特に以下の点がポイントです。
- 1.検索性の向上:
- PDF化により、デジタルデータの検索が容易になり、業務効率が向上します。OCR処理が施されたPDFなら、キーワード検索で必要な情報がすぐに見つかります。
- 2.共有の容易さ:
- PDFフォーマットは広く普及しており、さまざまなデバイスやオペレーティングシステムで閲覧できます。これにより、社内外の関係者との情報共有がスムーズに行えます。
- 3.データの整合性:
- PDF形式は、元の書類のレイアウトやフォーマットを保持するため、印刷した場合も同じ見た目で再現されます。これにより、受け手に正確な情報を伝えることができます。
- 4.セキュリティ機能:
- PDFファイルにはパスワード保護や暗号化機能があり、重要な情報を保護する手段としても非常に有効です。アクセス権を設定することで、必要な人だけが閲覧できるようにすることが可能です。
PDF化の注意点
ただし、PDF化にはいくつかの注意点もあります。
- 1.ファイルサイズ:
- 高解像度の画像や多くのページが含まれるPDFファイルは、サイズが大きくなりがちです。これにより、保存や共有の際に制限がかかることがあるため、圧縮技術の活用が推奨されます。
- 2.編集の難しさ:
- PDFは基本的に編集が難しい形式であり、書類に変更が必要な場合には再度スキャンを行うか、専用のソフトウェアを使用する必要があります。これにより、手間やコストがかかる可能性があります。
- 3.互換性の問題:
- 古いバージョンのPDFリーダーでは新しい機能がサポートされていないことがあるため、最新のPDF仕様に適応したソフトウェアを使用することが重要です。
6. まとめ
社内でのスキャニングには、コスト削減やノウハウの蓄積などのメリットがありますが、手間や初期投資が必要になるという側面もあります。
一方で、外部の専門業者に委託することで、高品質なPDFデータを短期間で得ることができ、業務負担の軽減が図れます。
私たちは、企業様のスキャニングニーズに合わせて最適なプランを提案するプロフェッショナルです。書類の電子化を通じて業務の効率化を図り、コストを抑えるためのお手伝いをいたします。
電子化を始める前に、「どのくらいのコストがかかるのか」「どんなプランが自社に最適か」といった疑問があれば、ぜひお気軽にご相談ください。
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