ボロボロのマンション竣工図を永年保管できないか?
マンション管理組合様より、マンション竣工図の電子化のお問合せを頂きました。
今回の原稿は劣化が激しく、観音製本の中心部がボロボロと裂けてしまっているうえに、日焼けにより文字や線がかすれて見えにくい状態でありました。
このような状態の原稿を弊社はどのようにスキャニングしたか。この記事では、詳しい電子化の手法と実施方法をご紹介します。ぜひご一読ください。
お客様が抱えていた悩み
お客様は
- 原稿の劣化が進行している!このままでは中身が見えなくなってしまう。
- 今後の改修工事に備えて原本は残しておきたいけど、現状維持は難しそう。
- こんなボロボロになってしまった原稿を電子化できるのかな・・・。
といった悩みをお持ちでした。
弊社が取り組んだデジタル化のプロセス
1.原稿をスキャンする
まずは原稿の両面を正確にデジタル化することからスタートします。
原稿の状態を確認したところ、中央部分が破れてしまっていたため、両面を別々にスキャンすることにしました。
2.スキャン後のデータ加工
2枚に分割されてしまったデータを1枚として仕上げるため、画像合成作業をおこないます。
分割された画像をつなげる場合、正確に配置して重ね合わせ、境界線が目立たないように調整する作業が必要なため、専用の画像編集ソフトウェアを使用しています。
3.画像補正作業
元の原稿は、設計や製造などの分野で重要な役割を果たす図面です。図面は、製品や建物などの設計の基盤となるものですので、その精度は非常に重要です。
そこで、図面の精度を高めるための作業として、画像補正を行いました。
画像補正とは、図面のデータを解析して、歪みやズレを修正することです。これによって、より正確な図面を作成することが可能になります。
4.納品
原稿の中には、モノクロデータでは見づらい部分もありました。そのため、お客様により良い閲覧体験を提供するために、別途閲覧用のカラーデータを無償で納品させて頂きました。
これにより、お客様は原稿の内容をより鮮明に確認することができます
原稿の製本は現状維持が厳しいと思われましたので、スキャンデータからの複製製本をご提案させて頂き、納品させて頂きました。
お客様の声
正直に申し上げますと、原稿の状態から「あまり期待できないな・・・」と考えていたため、仕上がりについても期待していませんでした。
しかし、納品されたデータを確認してみると、想像以上に綺麗に仕上がっており、ビックリしました。
カラーデータも無料で提供してくださってありがとうございます。図面が鮮明で細かい部分もとても見やすいです。コピーしていただいた製本も、万が一のバックアップとして、電子データと一緒に保存しておきます。
本当にありがとうございました。
結果
原稿のデジタル化は、重要な文書や図面を保存するのに最適な方法です。長年保存されていたものと同じような状態で文書を保存することができます。
また、スキャンしたデータから複製製本を作成することで、二重のバックアップ体制となり、より安全性を高めることができます。
デジタル化により、お客様の大切な原稿を確実に未来に残すことができるため、かけがえのない記録や思い出を永遠に保存することができるようになりました。
今後も、私たちはお客様のニーズに応えるため、最新の技術を駆使してサービスの向上に努めてまいります。